2019-01-01から1年間の記事一覧
信濃路の最終章 追分宿を出ると、浅間山が大きくその姿を現します。街道は、そのすそ野を東へと延び、碓氷峠(うすいとうげ)に向かいます。峠に向かう山道の入口が軽井沢の宿場町。今では、旧軽井沢の銀座通りとして、若者や観光客で大賑わいです。 有名人…
上り坂が続く中山道 塩名田宿あたりから、少しずつ上り坂となってきた街道は、小田井宿から先、次第に勾配を増していきます。どこまでも続く坂道は、体力を消耗させ、気力を萎えさせます。 延々と続く急な坂道。その先にある追分宿を目指します。 21番小田…
佐久盆地から西軽井沢へ 千曲川に隣接する塩名田宿を過ぎると、小高く、なだらかな傾斜の佐久盆地が広がります。視界が開け、遠くには、雪雲がかかる山並みも望めます。 冷たい空気が心地よい初冬の信濃路。街道は、次第に標高を上げていき、西軽井沢の住宅…
八幡宿と塩名田宿 信州の心地よい空気を感じながら、中山道の歩みをつづけます。瓜生坂を越えてから、比較的なだらかな道が続く千曲川までの道のりは、街道自体はそれほど趣はありません。 遠くに山並みを望み、のどかに佇む集落をつなぐ中山道。信州と関東…
中山道の最終章 今回から、再び「歩き旅のスケッチ、中山道」です。 このシリーズの第1章は、美濃路の難所に向かう49番御嵩宿から、今回の最初の宿場、26番芦田宿まで。峠越えを繰り返しながらも、往時の中山道を楽しむことが出来ました。 続く第2章は…
ピラミッドの古代遺跡 現在公開されているテオティワカン遺跡は、幅数百メートル、長さ2Kmほどの広大な空間です。この北の端の中央に、月のピラミッドが構え、その正面から南に向けて、”死者の道”と呼ばれる、広々とした道路が真っ直ぐに遺跡を貫通していま…
古代都市へ メキシコは、古代文明が息づいた国でもあります。エジプトのピラミッドは余りにも有名ですが、メキシコにも数多くのピラミッドが存在していることは、テレビなどでもよく紹介されています。 メキシコ・シティーの大都会近くに残る、テオティワカ…
エネルギー溢れる首都の街 メキシコ・シティーでは、もう1か所、ぜひとも訪れたいところがありました。セントロと呼ばれる街の中心部で、そこにはソカロ(広場)を中心に様々な歴史的建造物が林立しています。 この辺りは、今から600年ほど昔、アステカ帝国…
記念像の街 メキシコの街には、歴史上活躍された人物の記念像が、至る所に配置されています。古代からの歴史を刻み、近世は、植民地からの独立やアメリカとの戦いなど、激動の中を歩んできたこの国にとって、時の指導者の存在は絶大だったことでしょう。 多…
メキシコ・シティーとその近郊 この夏*1、アメリカのサンフランシスコ近郊にあるアラメダに短期滞在し、そこを拠点にメキシコへと向かったことは、「気まま旅のスケッチ」で紹介した通りです。 メキシコは、コロニアル都市の印象が圧倒的。その理由から、何…
木曽川を越え御嵩へ 中山道は、木曽川の流れに逆らうように、山の方へと向かって行きます。これまで、揖斐川と長良川を渡ってきましたが、太田宿を出ると木曽川の横断です。これで、木曽三川を渡り切り、美濃の奥へと進みます。 今回目指すところは、美濃路…
木曽川を上る 中山道の美濃路は、いよいよ濃尾平野から離れ、美濃の山へと向かいます。これまでの平地の道とは趣を異にして、迫りくる山並みと木曽川の豊かな流れを感じながらの、変化に富んだ街道です。 今回の行程は、「歩き旅のスケッチ2」から書き進め…
加納宿から各務原へ 中山道は、河渡(ごうど)の宿場を越えると、木曽三川の2つ目の川、長良川を渡ります。そして、岐阜の城下から少し離れた加納宿を通過して、犬山城を望む鵜沼(うぬま)の宿場へ。 加納宿から鵜沼宿は17Kmの長丁場。今回は、途中の各務…
揖斐川・長良川を越え岐阜へ 濃尾平野を東に進み、木曽三川(きそさんせん)のうちの2つの川、揖斐川と長良川を渡ります。その先は、織田信長が天下取りの夢を抱いた岐阜の街。 中山道からは、遥か北の方角にそびえる金華山。その頂上には、小さく見える岐…
美濃の平野 天下分け目の合戦が繰り広げられた関ヶ原を後にして、濃尾平野の北西の縁に沿った街道を進みます。 ここからしばらくは、見通しの良い平地歩き。中山道の道筋はどのような様子になっていくのでしょうか。 関ヶ原宿を後にして 関ヶ原は、基本的に…
要衝の地を歩く 関ヶ原と言えば、天下分け目の合戦が繰り広げられたところです。この辺りは、北から伊吹の山並みが迫り、南からは鈴鹿山系が延びていて、その隙間を通り抜けるように、中山道が通過しています。 地理的にも、日本の東西を区切る場所。砂時計…
近江路を越え、美濃へ 中山道の近江路と美濃路の境は、はっきりとしていないのかも知れません。ある書物によると、岐阜県の今須宿までが近江路で、関ヶ原宿から美濃路に区分されています。これは、今須宿と関ヶ原宿の間にある、不破関(ふわのせき)辺りを境…
見どころ満載の醒井宿 中山道の最大の魅力は木曽路にある、と思っています。妻籠宿と奈良井宿は、まるで江戸時代にタイムスリップしたような町。宿場全体がよく保存整備されています。また、馬籠宿も、観光地化が進んではいるものの、島崎藤村の「夜明け前」…
近江路の転換点 京の都を発ち、逢坂山の峠を下ると琵琶湖を望む近江路に入ります。その後、瀬田の唐橋で再び琵琶湖を見届けた後は、中山道は、湖と少し距離を置いて北上します。 そして、次に琵琶湖を望めるのは、鳥居本宿を過ぎた後、摺針峠(するはりとう…
近江商人のふるさと 近江出身の商人が、全国で活躍したことはよく耳にします。実際には、広く滋賀県出身の商人のことを指すようですが、特に中山道近江路の中央部は、近江商人のふるさととして有名です。 今回は、近江八幡市の武佐宿から愛知川宿です。道中…
草津宿からの近江路 今回から、再び中山道の歩き旅です。先ずは、近江路から。 「歩き旅のスケッチ1」、で紹介したように、近江の草津宿は、中山道と東海道の結節点です。二つの街道が合流するT字路には、石碑が建てられ、「右、東海道 左、中山道」の案内…
ロッキーマウンテンを後に ロッキーマウンテンは、カナダからアメリカに連なる大山脈です。私たちが訪れたのは、この山脈のほんの一部分。雄大な自然に畏れるばかりです。 カナダ最後のシリーズは、山中に広がるアメリカ国境に近い盆地の町、クランブルック…
ロッキーマウンテンへのドライブ カルガリーの東に連なるロッキーの山々。夏の季節には、たくさんの人々が訪れるカナダ有数の観光地です。そこには、バンフ国立公園をはじめとして、幾つもの国立公園があり、残雪の山や高地に潜む湖など、大自然の景観を堪能…
カルガリータワーとカナダ・デー カルガリー中心部は、小じんまりとした街ですが、郊外には、住宅地や工場・大学などが広がり、市域は広範囲に及びます。フリーウエイは、カリフォルニアと同じく、いつも混雑しています。 そんなカナダ西部の街を、カルガリ…
カナダ・デーのカルガリー バンクーバーから1時間ほどのフライトで、ロッキーマウンテンの山裾の街、カルガリーへ。遠くに広がる山並みを望む平地には、ビルが林立する都会が姿を現します。 かつて、冬季オリンピックが開催されたカルガリーは、雪と氷のイメ…
バンクーバーの街と人 バンクーバーは見どころが満載です。とても1日では回り切れない広さですが、スカイトレインとバスを駆使して、街の中を巡り歩きました。 途中、ウオーターフロント駅で、スカイトレインの路線が分からず迷っていると、「お困りですか?…
カナダ西部へ 今回から5回にわたって、カナダの気まま旅のスケッチをお届けします。 この夏*1、短期滞在していたカリフォルニア州アラメダから、飛行機でわずか2時間、カナダ西海岸の大都市バンクーバーへ。そして、カナディアンロッキーを望む街カルガリー…
笠取峠と芦田宿 和田峠を下りると、信濃路の後半に入ります。信州の山並みを望みながら、長久保宿へ、そして、今度は笠取峠です。この峠の向こうには、立科町にある、26番芦田宿。千曲川に沿った盆地が広がります。 今回の行程は、塩尻駅から2泊3日、芦…
和田峠に挑戦 信濃の国の中山道は、塩尻から諏訪湖の北岸を横切り、霧ケ峰、美ヶ原といった山並みの間を乗り越えて、浅間山の麓、軽井沢に至る険しい道のりです。 この山並みの難関が下諏訪宿ー和田宿間の和田峠。中山道最大の難所とも言われる峠です。 今で…
峠越え 中山道最大の難所は、和田峠と言われています。この峠は、崖地や急な斜面が続くうえ、下諏訪宿から和田宿まで、宿場間の距離が23Kmに及ぶ長丁場。塩尻峠を越えたと思えば再び急峻な山道です。連続する峠越えは本当に厳しい道のりでした。 また、和田…