カナダ・デーのカルガリー
バンクーバーから1時間ほどのフライトで、ロッキーマウンテンの山裾の街、カルガリーへ。遠くに広がる山並みを望む平地には、ビルが林立する都会が姿を現します。
かつて、冬季オリンピックが開催されたカルガリーは、雪と氷のイメージです。この街に降り立ったのは、真夏の6月30日。カナダの建国記念日、カナダ・デーの前日のことでした。
※ロッキーマウンテンの山並。
空港からカルガリーの街中へ
カルガリー空港から市街地までは、少し離れています。最初、どうして街中へ行こうかと迷っていたところ、偶然、空港ビルの前に100番のバスが到着しました。事前の情報で、100番のバスと電車を乗り継げば、格安で市街地に行けるとの話を思い出し、早速、自動券売機で乗車券を購入。1人3.4ドルで、バスに乗り込むことができました。
15分ほどバスに乗ると、終点のマックナイト駅に到着です。広い駅前広場の隅に、小さな駅が佇んでいます。ここには、たくさんのバス乗り場があり、公共交通機関の乗り換え地の様子です。
マックナイト駅からは、C-トレインに乗車。30分ほどでカルガリーのダウンタウンに到着です。C-トレインは、改札口はありません。バスのチケットで乗り継いで、そのまま街中に出ることができました。*1
※左、マックナイト駅前のバス停留所。右、マックナイト駅。
C-トレイン
C-トレインは、ブルーラインとレッドラインの2路線です。いずれの路線も、郊外とダウンタウンを結んでいます。この電車は、先ほども触れたように、改札口はなく、道路から自由にホームに入ることができます。チケットは自動券売機で購入し、購入してから90分間有効となっています。*2もちろん、バスとの乗り継ぎも可能です。
C-トレインには、フリー・フェア・ゾーンと呼ばれる、料金無料の区間が設定されています。この区間は、ダウンタウンのシティーホール駅からダウンタウン・ウエスト駅までの9駅で、それこそ乗り降り自由。チケットを持つ必要はありません。
カルガリーのダウンタウンは、それほど広い区域ではありませんが、C-トレインをうまく活用すると、便利で経済的に市内巡りをすることができます。
※C-トレインのシティーホール駅。
カナダ・デー前日の日曜日、ダウンタウンは、歩道に張り出されたレストランのテーブルで多くの人がビールや食事を楽しんでいました。8アベニュー通りのこの辺りには、高級そうな店ばかり。気軽に入れそうなお店はありません。
途中、The Core というショッピングセンターがあり、そこに入ると、モールのような屋内の街が。上層階には、広々とした天窓の下にフードコートなどもあり、庶民の街という感じです。
カルガリーの中心部は、高層のオフィスビルやホテルなどが林立しています。道路からこうした建物を眺めると、賑わいはなく、何か冷たい雰囲気です。もちろん、休日のオフィス街はどの都市でも似たり寄ったり。不思議なことではありません。
それでも、その雰囲気に不思議さを感じていると、ふと、一つの考えが思い浮かびました。それは、先のモールもそうなのですが、街がビルの屋内に形成されていたり、幾つかのビルをつなぐ通路が発達したり、と、屋外に出ることなく、用事が済ませられるように配慮されているのです。つまり、あまりにも寒い冬の対策として、このような街になったのではないでしょうか。
ことほど左様に、オフィスビルの中には、1階が商店街になっていたり、食料品店もビルの中に配置されていたりしています。表の道路からは、どんな店がどのビルにあるのかほとんど分からない状況です。
※街の様子。
モニュメント
カルガリー市内には、あちらこちらにモニュメントが配置されています。銅造りのようなものや、鉄製の作品。白くて細い金属を巧みに湾曲させて、顔の形を造ったような作品など、どれもこれも芸術的で、心が癒されます。
※街中のモニュメント。
カルガリーの街
カルガリーの街の中心部は、縦横1Kmほどの範囲にあります。北にはボー川が流れ、中央には東西にC-トレインと大陸間鉄道が横断しています。下の地図に表されているような、本当に小じんまりとした街で、1日あればぐるっと街中を回ることが可能です。
※カルガリーの中心地地図。
私たちが宿泊したホテルは、International Hotel Calgary 。4thアベニューと2ndストリートにあるホテルです。このホテルは、格安の割には立地が良く、次回お伝えするように、カナダ・デーを祝福する花火を、部屋の窓からすぐそこに見ることができました。
カルガリーの2日目は、再び市内巡りと、カルガリータワー。そして、カナダ・デーで街を彩る花火です。