旅素描~たびのスケッチ

気ままな旅のブログです。目に写る風景や歴史の跡を描ければと思います。

2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

歩き旅のスケッチ[熊野古道]8・・・発心門王子から熊野本宮大社へ

熊野本宮大社へ 中辺路を辿りながら、熊野本宮大社を目指す旅。いよいよ最後の、歩き旅の区間に入ります。 この日に歩く行程は、大社の北西の峠にある、発心門王子から、熊野本宮大社まで。熊野古道の、最も人気のあるルートです。この区間には、幾つかの王…

歩き旅のスケッチ[熊野古道]7・・・近露王子と発心門王子

車の移動 私たちの熊野古道歩きの計画は、中辺路を完歩して、熊野本宮大社に向かうというものでした。ところが、出発地点の滝尻王子から、牛馬童子口までの行程が余りにも厳しくて、とても続けて、すべての道を歩くことは、不可能と思うようになりました。 …

歩き旅のスケッチ[熊野古道]6・・・牛馬童子と近露の里

牛馬童子の事 およそ四半世紀前、私が熊野の地を訪れたということは、このブログのシリーズで、何回か触れてきたところです。その時に、実際に訪ねた熊野古道の史跡の一つが、牛馬童子(ぎゅうばどうじ)像だったのです。 山の中の小高い場所の一角に神聖な…

歩き旅のスケッチ[熊野古道]5・・・大坂本王子から牛馬童子口へ

峠の先へ 十丈峠を越えた先は、富田川の流域から、日置川の流域に入ります。熊野の山地は、峰々が幾重にも重なる地形。それぞれの峰の間に、深い谷間が形成されて、そこには水の道が通ります。 川の流れは、谷底を削りながら、蛇行を重ねて、ひたすら海へと…

歩き旅のスケッチ[熊野古道]4・・・大門王子から十丈王子へ

森の道 高原(たかはら)の集落から先の中辺路は、牛馬童子口(ぎゅうばどうじぐち)までの間、そのほとんどすべてが、深い山の中を通っています。およそ8Kmも続く森の道。途中から、民家も途切れ、鬱蒼と茂る木々の間を縫うように、細い道を辿るのです。 …

歩き旅のスケッチ[熊野古道]3・・・高原と深い森

山里 緑深い山々が、幾重にも続く熊野の土地は、人々が暮らすには、余りにも厳しいところだと思います。過酷とも言えるほどの、原生的な自然の力は、畏敬の念を抱かせるほど圧倒的で、神聖です。 それなのに、この峰のところどころに集落があり、人々の営み…

歩き旅のスケッチ[熊野古道]2・・・中辺路

熊野 熊野の地が、信仰の対象であるのなら、いったい熊野とは何なのか。その名はどこからきたものなのか、興味は尽きることはありません。 また、各地に伝わり、地域の中で祀られる熊野神社を思うとき、熊野信仰の大きな力を感じます。 熊野の地は、もともと…

歩き旅のスケッチ[熊野古道]1・・・熊野古道と滝尻王子

熊野の森 もう四半世紀も前のこと、私は、ある仕事の関係で、初めて熊野の峰々に囲まれた、小さな町を訪れました。歴史を刻んだその町は、中辺路町というところ。今は田辺市の市域に入ります。 熊野の名前は、以前から、時々耳にしていましたが、実際に訪れ…