旅素描~たびのスケッチ

気ままな旅のブログです。目に写る風景や歴史の跡を描ければと思います。

2024-03-01から1ヶ月間の記事一覧

歩き旅のスケッチ[山の辺の道]18・・・大神神社

大物主神(おおものぬしのかみ) 三輪山の麓に佇む大神神社(おおみわじんじゃ)。神話にも登場する、大物主神をお祀りした古代からの社です。 前々回に紹介した、天照大神と倭大国魂(以下に登場する大神神社の御祭神”大物主神”と同一)の2つの神。当初は…

歩き旅のスケッチ[山の辺の道]17・・・大神神社へ

二上山 古代大和の王権と深くかかわる桧原神社の境内からは、その真西の方向に二上山(ふたかみやま、または、にじょうざん)が望めます。右側のひと際高い雄岳の横に、慎ましく寄り添う雌岳の姿が、どことなく愛しさを感じさせる容姿です。 古くから、日が…

歩き旅のスケッチ[山の辺の道]16・・・桧原神社へ

箸墓古墳(はしはかこふん) 私たちが今歩く山の辺の道の道筋は、奈良の盆地の東隅、笠置山地の裾野に連なる山際を通っています。この道は、やや高台にあり、時折、平地を見下ろしながら、南へと向かいます。纏向(まきむく)の辺りでは、三輪山が左手(東)…

歩き旅のスケッチ[山の辺の道]15・・・纏向の地へ

桜井市 関西の方にとっては、桜井市という都市の名前は、おそらくご存知だと思います。ただ、それ程の強い印象はなく、奈良盆地の南に位置する小さな街、程度の認識なのかも知れません。 この桜井市、実は、古代大和の王権の中心地だったところです。市内に…

歩き旅のスケッチ[山の辺の道]14・・・景行天皇陵へ

大和の王権 古代の歴史を連綿と描き続けた作家の黒岩重吾氏は、『白鳥の王子 ヤマトタケル』の長編で、主人公の倭男具那(やまとのおぐな=倭建・やまとたける、或いは日本武尊)が伝え聞いた大和王権のことについて、次のように綴っています。 「男具那の父…

歩き旅のスケッチ[山の辺の道]13・・・崇神天皇陵へ

柳本 山の辺の道の南コースは、この先の柳本辺りが中間点。そこには、大和王権の初代の王、崇神(すじん)天皇の陵(みささぎ)が残っています。付近には、数々の立派な古墳が築かれていて、古代の権力の重要な土地だったことが分かります。 この辺り、すぐ…

歩き旅のスケッチ[山の辺の道]12・・・環濠集落

ハイキングコース この先、山の辺の道の道筋は、絶好のハイキングコース区間を迎えます。東の笠置山地から西の大和盆地へ下る、緩やかな丘陵地。広々とした坂の途中を横切るように道の流れは続きます。 清々しい空気が流れ、果樹園や農地が広がる空間は、心…

歩き旅のスケッチ[山の辺の道]11・・・夜都伎神社へ

山道 古代の道は、この先、丘陵地の山道へと変わります。それほど深い山ではないものの、辺りは木々が生い茂り、民家もほとんどないところ。どうして、このような地形のところを通ることになったのか、不思議と言う他ありません。 古代には、丘の麓は、ぬか…

歩き旅のスケッチ[山の辺の道]10・・・石上神宮から内山永久寺跡へ

南コース 石上神宮(いそのかみじんぐう)の参詣を終えた後、山の辺の道は、南コースに入ります。これまでの北コースでも、幾つもの寺社や古代史跡に立ち寄りながら歩き進めてきましたが、この先の南コースは、さらに趣が深まります。これまでから触れてきた…