旅素描~たびのスケッチ

気ままな旅のブログです。目に写る風景や歴史の跡を描ければと思います。

2024-01-01から1ヶ月間の記事一覧

歩き旅のスケッチ[山の辺の道]1・・・古代の道

山の辺の道 「歩き旅のスケッチ」は、今回から、山の辺の道(やまのべのみち)を描きます。この道は、奈良盆地の東隅、笠置山地の麓を通る古代からの道筋です。 昨年の春3月、東大寺二月堂のお水取りの行事に合わせ、奈良市から天理市への北のコースを歩い…

歩き旅のスケッチ[奥州道中]23・・・最終回(白河宿と白河城下)

最終回 「歩き旅のスケッチ[奥州道中]」は、今回が最終回。ようやく、陸奥(みちのく)への玄関口、白河の宿場町に辿り着くことができました。 この街道は、宇都宮の中心地近くにある、日光道中との分岐点(追分)が出発点。その先は、宇都宮の市街地を通過…

歩き旅のスケッチ[奥州道中]22・・・白河宿へ

終着点 奥州道中の終着点は、白河の宿場を過ぎて阿武隈川を渡った先の、女石追分(おないしおいわけ)のところだと言われています。ただ私たちは、前日に大田原の宿場を発った後、ここ白河まで、2日間で40数キロの道のりを歩き続けてきたために、体力の限…

歩き旅のスケッチ[奥州道中]21・・・白坂宿から白河宿へ

白河市 栃木県との県境にある東北最初の自治体は、福島県の白河市。陸奥(みちのく)への入口として、古くから重要な場所でした。古代から中世には、白河の関所が設けられ、厳しく、往来が取り締まられていたところです。江戸時代には、五街道のひとつである…

歩き旅のスケッチ[奥州道中]20・・・白坂宿へ

白河の関 奥州に入った街道は、この先、白坂の宿場を通り白河へ。奥深い、東北の玄関口に向かいます。江戸時代に整備された五街道。奥州へと向かう道は、白河の宿場町の外れ辺りで終点を迎えます。 その後は、仙台道や松前道など、様々な地方の街道が、奥州…

歩き旅のスケッチ[奥州道中]19・・・国境と境の明神

二所之関 街道は、いよいよ、陸奥(みちのく)の地に入ります。下野と奥州との境界は、東西に小高く連なる尾根の上。坂道を上った先の、峠あたりに境界線が通っています。 この峠には、下野側と奥州側に、それぞれ、由緒ある神社が佇みます。玉津島明神と住…

歩き旅のスケッチ[奥州道中]18・・・国境へ

国境の町 下野の国を北進してきた街道は、国境の町、那須町を進みます。この町の西の地域は、那須高原で有名ですが、反対の東側は、幾重にも重なる山々が、厚い壁をつくっています。そして、この壁の中心が、下野と常陸の国、陸奥の国の境界にある八溝山(や…

歩き旅のスケッチ[奥州道中]17・・・芦野宿

奥の細道 越堀(こえぼり)の宿場町辺りから街道を西にそれ、高久へと足を向けた芭蕉と曾良は、那須温泉を訪れて、温泉神社に参詣します。そして、神社近くにある、殺生石(せっしょうせき、謡曲の舞台にもなっています)を訪ねることになるのです。*1 湯を…