旅素描~たびのスケッチ

気ままな旅のブログです。目に写る風景や歴史の跡を描ければと思います。

気まま旅のスケッチ14・・・カルガリー(後編)

カルガリータワーとカナダ・デー

 

 カルガリー中心部は、小じんまりとした街ですが、郊外には、住宅地や工場・大学などが広がり、市域は広範囲に及びます。フリーウエイは、カリフォルニアと同じく、いつも混雑しています。

 そんなカナダ西部の街を、カルガリータワーから一望します。

 カナダ・デーの7月1日。特別な日の滞在でした。

 

 街の風景

 カナダ・デーのカルガリーは、あちらこちらで大賑わい。ボー川近くのショッピングセンターでは、屋内の広場で、若者たちによるダンスが繰り広げられ、屋外でも、道路をふさいでフリーマーケットなどが催されていました。

 カルガリーにも、また、チャイナタウンがあります。ドラゴン・シティー・モールという立派な建物は、中国系の人たちの拠点の様子。ここでも、祭りの準備に余念がありません。

 センターストリート橋という、ボー川に架かる主要な橋の界隈には、たくさんの警察官が集まって、何やら通行規制の準備が行われていました。

 街には、大声で叫ぶ大人たちの集団も無礼講。大勢の人が街中に繰り出し、賑やかな雰囲気が漂います。

 

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※左、フリーマーケットの準備中。右、ドラゴン・シティー・モール。

 

 カルガリータワー*1

 カルガリータワーは、センターストリートと大陸間鉄道が交わる所にあります。元々は、ランドマークとしてその雄姿を誇り、カルガリーのシンボルだったに違いありません。

 ところが、今や高層ビルに隠れ気味。よく探さないと、どこにタワーがあるのかわかりません。

 

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カルガリータワー。

 

 タワーの展望台に上がるには、入り口を入ったところのチケットカウンターで入場券を購入します。*2予約をすれば、展望レストランでのランチやディナー込みで入場できるようなシステムもあるようです。

 次に、案内に従い、エレベーターホールへ、そして一気に展望台に上がります。

 展望台からは、360度、カルガリーとその近郊の風景を望むことができます。ただ、高層ビルが遠景を遮る方角もあり、そこは、見る人の感じ方。それでも、タワーからの景色は感動です。

 

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カルガリータワーからの景色。右はボー川が美しく蛇行しています。

 

 ロッキー・マウンテン

 タワーからは、東の方角にロッキーマウンテンの山並みを望むことができます。カナディアン・ロッキーとも称される北部ロッキー山脈の山々は、夏でも頂上に雪を頂き、雄大です。

 平地の向こうに広がる丘陵地、それを遮るように立ちはだかる勇壮な山の壁。カルガリータワーから眺望できる大自然の風景です。

 

 

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 ※ロッキーマウンテンの遠景。

 

  オリンピックの街

 カルガリーは、1988年の冬季オリンピックの開催地です。意識をしていると、今でも街のあちこちに、その名残を見ることができます。中でも、私たちが写真などでよく見かけるのが、スコシアバンク・サドルドーム。流線型の屋根は特徴的で、カルガリーを代表する建物です。

 

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※スコシアバンク・サドルドーム。

 

 カナダ・デー

 カナダ・デーのカルガリーは、先ほども記したように、多くの人たちが街に繰り出し、大賑わいです。空も晴れ渡り、心地よい夏の気候が、カナダ・デーを後押ししています。ところが、午後になって、突然強風が吹いて通り雨。空気も少しひんやりとしてきました。この辺りの天気は、変わりやすいのでしょうか。

 

 そして、夕方に、ホテルの窓から外を見ていると、センターストリート橋は閉鎖され、何やら準備が進められいていました。

 よく観察していると、どうも、花火の準備の様子。アメリカの独立記念日でも、各地で花火が打ち上げられますが、カナダも同じなのでしょうか。

 ただ、この時期のカルガリーは、日没が夜10時頃。本当に暗くなるのはもっと遅い時間です。何時から花火が見られるか、楽しみにしながら夜更かしします。

 

 建国記念日を祝う花火

 私たちが宿泊したホテルは、インターナショナル・ホテル・カルガリー。その31階に私たちの部屋がありました。このホテルは、4アベニューと2ストリートの交差点近くにあり、センターストリート橋はすぐそこに見下ろせます。ここで花火が見られるとしたら、何ともラッキーな巡り合わせです。

 日が沈み、しばらくすると、外は次第に暗くなっていきます。ただ、真夏の北米大陸は、薄暮が長く薄明るさが尾を引きます。11時が過ぎ、もう間もなくかと目を凝らすものの、なかなか始まる気配はありません。

 11時10分頃、突然空が輝き、直後に爆音が襲ってきました。いよいよ光と音の饗宴の始まりです。花火は、予期した通り、センターストリート橋の上から打ち上げられています。次から次へとカラフルな大輪が開き、橋の上は火花で輝いて見えます。

 アメリカでもそうなのですが、こちらの花火は、時間をかけてゆっくりと打ち上げるのではなく、短時間集中型。爆音の響きが連続して起こり、途切れることはありません。

 10分ほどこうした状態が続き、打ち上げ終了です。何とも余韻が後を引くカナダ・デーの花火でした。

 

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※ホテルの窓から見たカナダ・デーの花火。

 ロッキーマウンテンへ

 カナダ・デーの翌日、街は早朝から、会社員たちの通勤で賑わいます。お祭り騒ぎも終わり、新たなウイークデーの始まりです。

 私たちは、通勤の人々の波に逆らうように、C-トレインでマックナイト駅に向かい、100番のバスで空港へ。そこでレンタカーを借りてロッキーマウンテンに向かいます。

*1:1968年建設で、高さは191mとのこと。

*2:料金は、1人18ドルです。