ロッキーマウンテンへのドライブ
カルガリーの東に連なるロッキーの山々。夏の季節には、たくさんの人々が訪れるカナダ有数の観光地です。そこには、バンフ国立公園をはじめとして、幾つもの国立公園があり、残雪の山や高地に潜む湖など、大自然の景観を堪能することができます。
バンクーバーからは、カナディアン号などの鉄道利用でこの地を訪れる人もいるようですが、料金は結構高額です。
私たちは、カルガリー空港でレンタカーを借り、ロッキーマウンテンへのドライブに向かいました。
バンフへの道中
カルガリーからバンフまでは、およそ120Km。それほど遠くはありません。地図を見ると、カナダ・ハイウエイの1号線に乗れば一本道で辿り着くことができます。
ところが、カルガリーの街中は、1号線の表示ではなく、16アベニュー。しかも、1A号という道路も近くにあって、これが、慣れない道でのドライブを少々混乱させてしまいます。
何とか、16アベニューに入ることができ、1号線へ。途中、カルガリー大学が右方向に、また、その先には、左手にジャンプ台が見えました。大学を含むこの区域が、カルガリーオリンピックの中心地。ジャンプ台の辺りは、オリンピック・パークとなっています。
1号線に入れば、もう一本道、道路は片側2車線で、そんなに混雑はしていません。最初は草原が続き、次第に山の中に入っていきます。
※バンフへの道。
バンフの街が近づくと、道路が左右に分岐する箇所があります。真っ直ぐ進む車もありますが、国立公園の入場券を持たない車は左方向に。チケット販売ゲートは複数設置されているものの、ここだけは渋滞です。
ゲートでは、車による公園への入場で、19.6ドルを支払う必要があります。フロントガラスにチケットを添付して、バンフの街に向かいます。
※左、国立公園入場ゲート。右、入場チケット。
バンフの街
入場ゲートを過ぎてしばらく走行すると、バンフ・アベニューへの降り口があります。ここでハイウエイを離れると、10分ほどでバンフの中心地へ。*1
街中は、大勢の観光客で賑わい、駐車場も満杯です。何とか、路上駐車の空きスペースを見つけて車を停めることができました。カルガリーを出発して1時間半。昼前に到着です。
バンフは、ロッキーマウンテンの中の中心都市。ここを拠点に、ロッキーの自然を巡り歩き、避暑地の休暇を楽しむ人が大勢いるのでしょう。街は賑わい、日本の軽井沢を彷彿とさせる雰囲気です。ただ、ヨーロッパ風の建物は、やはりカナダ独特の趣が。
三角屋根の建物が連なる通りには、大きな木製のフラワーポットが無数に配置され、色とりどりの花が咲き誇っています。人々は、歩道を行き交い、ショッピングにいそしみ、あるいは、日の当たる道端のテーブルで食事を楽しんでいます。
※バンフの街。
当日は、晴れてはいても、山には雲がかかっていました。すっきりと快晴の日のバンフは、山々も望まれて、街と自然のコントラストを満喫できたのに、と、少し残念な気持ちです。
レイク・ルイーズ、レイディアム・ホットスプリングなど
バンフを出て、次に、レーク・ルイーズへと向かいました。バンフから80Kmほど奥に進んだところにある湖で、ぜひとも訪れたいところです。ところが、途中に案内看板があり、「レイク・ルイーズに行く車は、次の駐車場に入れ」とのこと。
指示に従い、ハイウエイ脇に設置された駐車場に入ると、そこは、パーク・アンド・バスライドの基地。駐車場に車を停めて、バスで湖に向かうよう案内されました。*2
私たちは、この日、ここから300Km離れたアメリカとの国境の街、クランブルックに宿をとっていたため、時間に余裕がありません。仕方なく、レイク・ルイーズは諦めて、先に進むことにしました。
宿泊地までの道中で、次の経由地はレイディアム・ホットスプリングスです。1号線をバンフ方面に少し後戻りして、キャッスル・ジャンクションで93号線に乗り替え。そこから南西のクーテネイ国立公園の方向に向かいます。
この道路は、美しいロッキーの山並みを縫うようにして続いています。1号線と違って、車はほとんど走っていません。悠々自適と言いたいところですが、逆に少し不安なドライブでもありました。
※レイディアム・ホットスプリングへの道中。
ホットスプリングの町
レイディアム・ホットスプリングスは、クーテネイ国立公園を越え、93号線の坂道を下ったところに現れる小さな山間の町です。坂道を下りきる直前には、名前の通り、ホットスプリング(温泉)施設があり、施設の駐車場にはたくさんの車が駐車されていました。
この辺りは、ロッキーマウンテンの裏座敷の様相で、温泉とともに避暑を楽しむリゾート地なのでしょう。地形的には、急峻な山や渓谷からは抜け出し、むしろ盆地のようなところです。川の両岸には湿原が広がり、また違った風景を味わうことができます。
※レイディアム・ホットスプリングスからの風景。
93号線は、レイディアム・ホットスプリングスで95号線と重なります。私たちは、ここから南に下り、50kmほど先のフェアモント・ホットスプリングスに向かいました。
フェアモント・ホットスプリングスも、本当に小さな町です。この町の93号線から左に折れて坂道を1Kmほど上ると、ホットスプリング・リゾートの駐車場。そこで車を停めて温泉施設を覗き見です。
ここは、ホテルに併設されている温泉施設があり、老若男女、たくさんの人たちが温泉を楽しんでいました。
ちなみに、この辺りの温泉は、日本でいうところのプールです。水着を着用してプールに入り、思い思いに寛ぎます。あまり露骨に写真を撮ることができないので、右下の雰囲気でご想像下さい。
※フェアモント・ホットスプリングス。
カナダのシリーズは5回の予定でしたが、ロッキーマウンテンのドライブの旅は1回で完結できませんでした。次回、最後のカナダの”気まま旅のスケッチ”をお伝えします。