旅素描~たびのスケッチ

気ままな旅のブログです。目に写る風景や歴史の跡を描ければと思います。

中山道

歩き旅のスケッチ21・・・中山道、東赤坂から各務原へ(後編)

加納宿から各務原へ 中山道は、河渡(ごうど)の宿場を越えると、木曽三川の2つ目の川、長良川を渡ります。そして、岐阜の城下から少し離れた加納宿を通過して、犬山城を望む鵜沼(うぬま)の宿場へ。 加納宿から鵜沼宿は17Kmの長丁場。今回は、途中の各務…

歩き旅のスケッチ20・・・中山道、東赤坂から各務原へ(前編)

揖斐川・長良川を越え岐阜へ 濃尾平野を東に進み、木曽三川(きそさんせん)のうちの2つの川、揖斐川と長良川を渡ります。その先は、織田信長が天下取りの夢を抱いた岐阜の街。 中山道からは、遥か北の方角にそびえる金華山。その頂上には、小さく見える岐…

歩き旅のスケッチ19・・・中山道、関ヶ原宿から赤坂宿へ

美濃の平野 天下分け目の合戦が繰り広げられた関ヶ原を後にして、濃尾平野の北西の縁に沿った街道を進みます。 ここからしばらくは、見通しの良い平地歩き。中山道の道筋はどのような様子になっていくのでしょうか。 関ヶ原宿を後にして 関ヶ原は、基本的に…

歩き旅のスケッチ18・・・中山道、今須宿から関ヶ原宿へ

要衝の地を歩く 関ヶ原と言えば、天下分け目の合戦が繰り広げられたところです。この辺りは、北から伊吹の山並みが迫り、南からは鈴鹿山系が延びていて、その隙間を通り抜けるように、中山道が通過しています。 地理的にも、日本の東西を区切る場所。砂時計…

歩き旅のスケッチ17・・・中山道、柏原宿から美濃路へ

近江路を越え、美濃へ 中山道の近江路と美濃路の境は、はっきりとしていないのかも知れません。ある書物によると、岐阜県の今須宿までが近江路で、関ヶ原宿から美濃路に区分されています。これは、今須宿と関ヶ原宿の間にある、不破関(ふわのせき)辺りを境…

歩き旅のスケッチ16・・・中山道、番場宿から醒井宿へ

見どころ満載の醒井宿 中山道の最大の魅力は木曽路にある、と思っています。妻籠宿と奈良井宿は、まるで江戸時代にタイムスリップしたような町。宿場全体がよく保存整備されています。また、馬籠宿も、観光地化が進んではいるものの、島崎藤村の「夜明け前」…

歩き旅のスケッチ15・・・中山道、高宮宿から番場宿へ

近江路の転換点 京の都を発ち、逢坂山の峠を下ると琵琶湖を望む近江路に入ります。その後、瀬田の唐橋で再び琵琶湖を見届けた後は、中山道は、湖と少し距離を置いて北上します。 そして、次に琵琶湖を望めるのは、鳥居本宿を過ぎた後、摺針峠(するはりとう…

歩き旅のスケッチ14・・・中山道、武佐宿から高宮宿へ

近江商人のふるさと 近江出身の商人が、全国で活躍したことはよく耳にします。実際には、広く滋賀県出身の商人のことを指すようですが、特に中山道近江路の中央部は、近江商人のふるさととして有名です。 今回は、近江八幡市の武佐宿から愛知川宿です。道中…

歩き旅のスケッチ13・・・中山道、草津宿から武佐宿へ

草津宿からの近江路 今回から、再び中山道の歩き旅です。先ずは、近江路から。 「歩き旅のスケッチ1」、で紹介したように、近江の草津宿は、中山道と東海道の結節点です。二つの街道が合流するT字路には、石碑が建てられ、「右、東海道 左、中山道」の案内…

歩き旅のスケッチ12・・・中山道、塩尻峠と和田峠(後編)

笠取峠と芦田宿 和田峠を下りると、信濃路の後半に入ります。信州の山並みを望みながら、長久保宿へ、そして、今度は笠取峠です。この峠の向こうには、立科町にある、26番芦田宿。千曲川に沿った盆地が広がります。 今回の行程は、塩尻駅から2泊3日、芦…

歩き旅のスケッチ11・・・中山道、塩尻峠と和田峠(中編)

和田峠に挑戦 信濃の国の中山道は、塩尻から諏訪湖の北岸を横切り、霧ケ峰、美ヶ原といった山並みの間を乗り越えて、浅間山の麓、軽井沢に至る険しい道のりです。 この山並みの難関が下諏訪宿ー和田宿間の和田峠。中山道最大の難所とも言われる峠です。 今で…

歩き旅のスケッチ10・・・中山道、塩尻峠と和田峠(前編)

峠越え 中山道最大の難所は、和田峠と言われています。この峠は、崖地や急な斜面が続くうえ、下諏訪宿から和田宿まで、宿場間の距離が23Kmに及ぶ長丁場。塩尻峠を越えたと思えば再び急峻な山道です。連続する峠越えは本当に厳しい道のりでした。 また、和田…

歩き旅のスケッチ9・・・中山道、奈良井宿から塩尻へ

木曽路から信濃路へ 鳥居峠で木曽川と別れ、奈良井宿から先は、奈良井川に沿って進みます。川の流れる方向は、今までと正反対、進行方向と同じです。 奈良井宿の次の宿場、贄川宿を過ぎると、中山道は木曽路を抜けて信濃の国に。次第に山が開け、塩尻の町が…

歩き旅のスケッチ7・・・中山道、福島宿から藪原宿へ

木曽川最上流へ 木曽路は美濃と接する山の中から始まり、木曽川の岸に沿って上流に向かいます。そして、藪原宿に迫る鳥居峠が分水嶺。今回は、木曽川最上流の宿場を目指します。 福島宿 木曽福島駅を出て右方向に坂道を下っていくと、福島宿に入ります。途中…

歩き旅のスケッチ6・・・中山道、三留野宿から福島宿へ(後編)

寝覚の床から木曽福島へ 中山道は木曽川伝いに、上流へ上流へと向かっていきます。寝覚の床から上松宿を経て、御嶽山木曽本宮を望みつつ木曽の中心、木曽福島へ。 この間、木曽川は徐々に川幅を狭めますが、源流まではまだ遠い道のりです。 寝覚の床 寝覚の…

歩き旅のスケッチ5・・・中山道、三留野宿から福島宿へ(前編)

南木曽駅から 落合の石畳を経て、新茶屋にある木曽路の入口を通過したら、宿場町としてあまりにも有名な、馬籠宿です。そして、馬籠峠の険しい山道を越えると妻籠宿。この間は、たくさんの観光客が歴史ある街道の雰囲気を楽しんでいます。 妻籠宿を過ぎると…

歩き旅のスケッチ4・・・中山道、大井宿から木曽路へ

美濃路から木曽路へ 中山道という言葉を聞いて、すぐに思い浮かぶのは木曽路です。馬籠宿(まごめじゅく)や妻籠宿(つまごじゅく)は余りにも有名ですし、島崎藤村の「夜明け前」は、木曽路への魅力をいざないます。 木曽路への想いに急かされて、前回、4…

歩き旅のスケッチ3・・・中山道、御嵩宿から大井宿へ(後編)

細久手宿から大井宿へ 細久手宿(ほそくてじゅく)の大黒屋は、往時の旅籠の面影が色濃く残る宿でした。夏の朝早く、この宿を後にして、美濃路の山中を47番大湫宿(おおくてじゅく)を目指して進みます。延々と連なる峠道、恵那市の中心地に控える46番大…

歩き旅のスケッチ2・・・中山道、御嶽宿から大井宿へ(前編)

美濃路の難所 近江から美濃に続く中山道は、それほど旅人を悩ます所はありません。幾つかの丘や小さな峠、木曽川の横断があるものの、おおむね平地を淡々と進んでいきます。そして、いよいよ49番御嶽宿(みたけじゅく)。ここから先に、江戸を目指す旅人に…

歩き旅のスケッチ・・・中山道

中山道 中山道は江戸の日本橋から京の都三条大橋まで、69宿を辿る往時の主要街道のひとつです。江戸から武州、上州と関東平野を奥深くまで進み、信濃へ。そして、山中を木曽から美濃へと抜け、近江を横断して都に入ります。野を進み山を越えてつながる中山…