旅素描~たびのスケッチ

気ままな旅のブログです。目に写る風景や歴史の跡を描ければと思います。

気まま旅のスケッチ6・・・ヨセミテ国立公園

アラメダからヨセミテ国立公園

 

 ヨセミテ国立公園は、私たちが短期滞在していたアラメダ*1から東方向に直線距離でおよそ300Km。ヨセミテ渓谷に広がる大自然の公園です。トレッキングやキャンプを楽しみながら数日間滞在する人も多いようですが、1泊2日のドライブでも充分に楽しむことができました。

 

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※公園内の風景

 

 マーセドに向かう*2

 土曜日の昼前、アラメダを出発です。私たちが最初に目指したのはマーセド。この街で一泊して、次の日の朝早くに公園に入る計画です。学校が夏休み期間中のこの時期は、ヨセミテを訪れる人が多く、できるだけ渋滞を避けたいという思いがありました。

 アラメダからのドライブルートは、概ね、フリーウエイの880号から580号、205号を経由して州道の99号に入るルートです。太平洋岸近くから内陸部に向かって進んでいきます。*3

 途中、ところどこに大規模なショッピングモールの建物や小さな町も見えますが、多くはブッシュが広がる丘陵や畑地などが続きます。マーセドのホテルに着いたのは夕方近く、休憩を挟んでおよそ4時間のドライブでした。

 

 ヨセミテ国立公園

 翌朝は6時に起床。7時にホテルを出発し、マーセドから東に延びる140号(Central Yosemite Hwy)を一気に進んでいきます。ヨセミテ国立公園は山中にあるため、道は徐々に坂道へ。幾つかの丘を縫うように進んだところに、マリポーサという小さな町がたたずんでいます。そこを過ぎるといよいよヨセミテへのアクセスです。

 坂道は、途中からは思ったほど急傾斜ではなくなります。谷あいの急流沿いに奥へ奥へと向かって行きます。

 

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※左、マリポーサの町。右、公園への導入道路から。

 

 入場ゲートに到着

 マーセドを出発して2時間。ようやく公園のゲートに到着です。途中渋滞もなく、スムーズにここまで辿り着くことができました。公園ゲートでは、レンジャーがチケットの有無を確認します。チケット保有車は右へ、持っていない車は左です。

 国立公園では、入場料が必要です。料金区分は様々な設定がされていますが、1日券は無いようです。かといって、有利な年間券なども必要ありません。結局私たちは7日間有効の1車両チケット*4を購入しました。

 

 ヨセミテ国立公園

 ヨセミテ国立公園は、シエラネバダ山脈の中ほどに広がる広大な敷地の自然公園で、その全容はとても短時間で把握しきれるものではありません。観光客の多くは、ヨセミテビレッジ辺りを中心とするマーセド川両岸の低地でキャンプや散策を楽しみます。

 私たちも、時間があれば少し奥地にある湖などへのトレッキングにも挑戦したかったのですが、今回は小高い山の中腹にあるビューポイントから絶景を見渡すとともに、低地の散策を楽しむことにしました。

 

 トンネルビュー

 公園の絶好のビューポイントの一つがトンネルビュー*5です。公園ゲートを通過してしばらく進むと、反時計回りに設定された園内の一方通行道路に入ります。間もなく右折の坂道があり、そこを少し登っていくとほどなく駐車場。たくさんの車と観光客の姿が見えてきました。

 このビューポイントからは、渓谷に迫る険しい山々や長く落下する滝などを眺めることができ、大自然の醍醐味を満喫できます。

 

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※左、トンネルビューの名に由来するトンネル。 入口右と写真の左手前に駐車場があります。右、ビューポイントからの景色。

 

 周回道路の沿線

 マーセド川を挟む周回道路には、夏季にはシャトルバスが運行され、公園内のお気に入りの所*6で乗降して散策などを楽しむことができます。

 周回道路沿いやその近辺には幾つもの駐車場やキャンプ場が準備されていますし、道路の一部には路肩の駐車スペースとなっているところもあります。どこに車をとめれば良いのか迷ってしまいますが、結構満車のところが多く注意が必要です。

 私たちは、最後に見つけたCamp4/Yosemite Falls Parkingにようやく駐車することができました。 

 

 ヨセミテ

 駐車場にはその名のごとくヨセミテ滝を目指す散策路が通っています。ここからローワー・ヨセミテ・フォールまではおよそ1Km、針葉樹の大木とロッククライミングに挑戦する勇敢な若者達が這い登る巨大な岩の壁を眺めながら心地よく散策することができました。

 ヨセミテ滝は滝つぼの近くまで立ち入ることができ、その辺りでは水しぶきを浴びながら自然が築いた芸術に驚く人々の歓声が響き渡ります。

 

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※左、ヨセミテ滝。右、滝つぼの下流の川。エメラルドグリーンに近い色が森林と調和して神秘的です。

 

 ハーフドーム

 ヨセミテ滝からの帰路、散策路を振り向くと絶景のハーフドームが視野に入ってきました。岩の巨大なドームが半分削ぎ落ちた形で、ヨセミテ国立公園の象徴です。ハーフドームと渓谷の大自然を後にして私たちは名残を惜しみながら帰路につきました。

 

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※ハーフドーム

 

 ヨセミテ国立公園に思う

 見どころ満載、遊びどころ満載のヨセミテ国立公園をほんのわずかでしたが満喫することができました。

 もともと、こうした自然の中には先住民の人々が自然と一体化して暮らしていたのでしょう。そこには独特の文化が育まれ、長い歴史が刻まれてきたに違いありません。文明の世界に生きる私たちはこうした自然と歴史を理解し、守り続けなければならないというメッセージを公園ゲートで配布された資料から感じ取ることができました。

 "Please respect this park's 9,000 years of human histoty."

 

*1:気まま旅のスケッチ5で紹介したように、サンフランシスコから湾を挟んだ東に位置する街です。

*2:2019年6月15日

*3:ヨセミテへのアクセスは、99号には乗らず、ひたすら東に進む方法もありましたが、地図を見ていると、マーセドからのアクセスの方が時間的にも有利な気がしてこのルートを選びました。

*4:1車両35ドルです。他の国立公園でも利用できる年間パスもありましたが、80ドル。3か所以上を訪れないと元がとれません。

*5:トンネル近くにあるビューポイントです。このトンネルを抜けると、公園の南方向に向かう道が続きます。

*6:夏季ルートには6か所の停留所が準備されています。