旅素描~たびのスケッチ

気ままな旅のブログです。目に写る風景や歴史の跡を描ければと思います。

気まま旅のスケッチ5・・・アメリカ、オークランドとアラメダ

 気まま旅のスケッチは、今回からアメリカです。最初に、私たち夫婦が旅の拠点として短期間滞在したカリフォルニア州アラメダと、そこに隣接するオークランド*1の街を紹介します。その後、ヨセミテ国立公園、グランドキャニオン国立公園へのドライブ旅、そして、最後に西海岸南部の都市サンディエゴです。

 これ迄と同じく、見たまま感じたままの気軽な旅のスケッチをお届けします。

 

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※左、アラメダのベイファーム島住宅地内。右はアラメダ市役所。

 オークランドとアラメダ

 アメリカ屈指の経済都市サンフランシスコ。ゴールデンゲートブリッジやケーブルカーはあまりにも有名ですし、チャイナタウンやフィッシャーマンズワーフには多くの観光客が訪れます。

 そんな大都市からサンフランシスコ湾を挟んだ東側に位置するのがオークランドとアラメダです。オークランドは、MLBのアスレチックスの本拠地があるため、ご存知の方も多いと思いますが、アラメダはそれほど名の通った名所はなく、住宅地が中心です。

 いずれの街も、サンフランシスコからはベイブリッジを経由して車でおよそ30分。それこそ目と鼻の先です。公共的交通機関としてベイエリアの都市間を結ぶBartという鉄道や、サンフランシスコのフェリービルディングから出ているフェリーなどを利用して訪れることもできます。*2

 

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※左、アラメダからサンフランシスコを望む。右、サンフランシスコフェリー波止場。右奥がベイブリッジ

 

 オークランドの街の様子

 オークランドベイブリッジの東側から主に南東に広がっています。街の中心部はブロードウエイと言う幹線道路を中心とした地域で、ビルや店舗が集まる辺りでは、オフィスで働く人たちや学生風の人々が、せわしく道を急ぐ姿が見られます。Bartの駅はブロードウエイと12thストリートが交わる地下にあり、そこから徒歩で主な見どころを回ることも可能です。Bartの駅はその他にも市内に幾つか存在します。市南部のColiseum駅はアスレチックスの本拠地である球場などに直結しています。

 オークランドには、サンフランシスコと同様、チャイナタウンがあります。100mから200m四方の界隈には中国系の人々が集い、食料品店や中華料理店、雑貨屋などがひしめき合っています。街の中心から少し東の方角にはメリット湖という湖があり、市民の憩いの場となっています。

 街の中心を離れると、主に住宅地が広がります。また、オークランドアメリカの多くの都市と同様、ホームレスの人たちもたくさん暮らしています。特にフリーウエイの高架下や公園、空き地などにはシートなどで囲われたテントが目立ちます。通りを一つ越えると、途端に風景が変わる場合もあり、注意が必要です。

 

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※左、ジャックロンドンスクエアの裏、Embarcadero通り。西海岸を結ぶ鉄道がはしっている。右、ジャックロンドン像。

 

 ジャックロンドンスクエア

 私のお気に入りの場所がジャックロンドンスクエアです。サンフランシスコなどと結ぶフェリーの港があり、高級そうなレストランや店舗などが並ぶ、ウオーターフロントの公園となっています。休日にはファーマーズマーケットも開かれ、多くの市民で賑わいます。

 ジャックロンドンは、この辺りで苦労して働き、小説家になった人物。オークランドの誇りなのでしょうか、彼の名前が駅や地名に刻まれています。

 

 アラメダ

 アラメダはオークランドの西に位置する島の街です。北はアラメダ島、南はベイファーム島と呼ばれています。実際は、アラメダ島は完全な島になっていますが、ベイファーム島は南東部分で南部オークランドオークランド空港がある大陸とつながっています。*3

 私たちは、ベイファーム島に短期間滞在していましたが、アラメダ島を含むこの街は名だたる観光地がない反面、住宅地として非常に暮らしやすい環境が整っています。

 アラメダの中心地は、アラメダ島にあるウエブスター通りとパーク通りです。日本でいうと地方都市の銀座のような存在で、街歩きと買い物を楽しむ人が目立ちます。アラメダ島のサンフランシスコ湾に面した海岸は砂浜になっていて、ビーチバレーや日光浴を楽しむ人たちが集まってきます。また、アラメダ島の北側には、かつて空軍の基地だったところがあり、その一角では、今は何軒かのブリューワーがビールの味を競っています。

 ベイファーム島の海岸は石の護岸で固められ、歩道を散策する人たちやジョギング、サイクリングなどを楽しむ住民の姿が見られます。この島は、ほぼ全体が住宅地となっていて、一部を除いて商店が集まる場所はありません。道路には色とりどりの花や樹木がきっちりと管理され、歩く人の目を楽しませてくれます。

 一方、島の南に展開するオークランド空港からはひっきりなしに飛行機が飛び立ち、轟音が響きます。それでも慣れてくると、その音もそれほど気にならないのは不思議です。

 

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※アラメダの街の様子

 

 アメリア・エアハート(Ameria Earhart)

 アラメダにエアハートという名の小学校があります。詳しくは知りませんが、アメリア・エアハートという女性飛行士の方にゆかりがある学校です。エアハートは、20世紀の前半、当時のオークランド空港から世界一周飛行*4を目指したものの、太平洋上空で消息を絶ってしまったとのこと。

 最近、エアハートの痕跡を探る動きが出てきているようで、今後のニュースが楽しみです。

 

 サンフランシスコの気候は夏でも摂氏20度ほどで、霧が多い街で有名です。アラメダも私たちが滞在していた6月から8月は、暑くても摂氏25度を上回る日はほとんどありませんでした。朝には雲がかかり、昼前から空が晴れわたる日の連続で、湿度が低くて心地よい気候でした。この間、雨に降られたことはありません。水を大切にしなければいけないというカリフォルニアの実情を実感することができました。

 

*1:アメリカはOaklandで、ニュージーランドはAuckland。今回初めて違いを知りました。

*2:公共的交通機関を利用するときは、CLIPPERカードを使うと便利です。Bartの駅などにある自動販売機等で購入できます。カード料金3ドルを支払う必要があるものの、フェリーを含むベイエリアの各種交通手段で利用でき、しかも割引運賃が適用されます。難解なBartチケットの購入に煩わされることもありません。

*3:サンフランシスコからアラメダへは、南北両方の島に直行のフェリーが運航されています。また、Bartの鉄道で、オークランドのFruitvale駅まで行き、そこからバスで島に渡ることもできます。オークランドとは、幾つかの橋がつながっていますし、チューブと呼ばれる海の下をくぐるトンネルを利用するのが便利です。バスは路線や便数も数多くあります。

*4:オークランド空港を出発し、赤道を東向きに周回するものだったようです。