サンディエゴの街
サンディエゴの街は、サンタ・フェデポ駅と12th&Imperial駅を結ぶトロリーのグリーンラインと、ほぼ同じ地点の駅間を結び、東方面をぐるりと周るブルー及びオレンジラインに囲まれたエリアが中心地です。この区域はたくさんの人々が行き交い、街の活気が感じられます。
また、サンディエゴ湾やリトルイタリー、オールドタウンなど、サンディエゴにはたくさんの見どころがあります。それぞれが独特の表情を持って私たちを迎えてくれました。
ガスランプクオーターとコンベンションセンター
前回のブログでお伝えしたメキシコとの国境の町サンイシドロから、トロリーのブルーラインでてサンディエゴの中心部へ。そして、次はグリーンラインに乗り換えてガスランプクオーター駅に向かいます。ガスランプクオーター駅から北に延びるフィフス・ストリートには多くの人が行き交い、通りのレストランは開放的で昼からビールを楽しむ人の姿が目立ちます。
私たちが訪れた時には、ガスランプクオーターにほど近いパドレスの本拠地球場でMLBの試合が組まれていましたし、コミコン*1の関連イベントも近くのコンベンションセンターとその周辺で催されていて、それはそれは大賑わいでした。
この辺りの街はまるでお祭り騒ぎ。私たちもイベントに集まった人たちやパドレスファンに便乗してビールをたしなむことにしました。
※左、ガスランプクオーター。中央、コンベンションセンター。
サンディエゴ湾の散策
次に向かったのはシーポートビレッジ駅。コンベンションセンターの次の駅です。私たちはここからサンディエゴ湾に向かいました。
サンディエゴ湾を望む岸壁は散策路になっています。そこには、空母ミッドウエイや、帆船スター・オブ・インディアなどが係留され、船の中は博物館として公開されています。
散策路には、ミッドウエイの航海の軌跡などを説明したモニュメントや海軍兵士と恋人を象徴する像などもあり、日本人の私たちには少し心が痛む場所でした。
湾を臨む散策路には、コロナド半島に渡る船乗り場のゲートや観光客の休憩所などもありますし、新たな観光拠点が建設途中であるなど、街の活気を感じるところです。
※左、空母ミッドウエイ。右、海軍兵士の像。
リトルイタリー
サンディエゴ湾を散策してしばらく北方向に進むと、右手に、観光客や市民の憩いの場でもあるウォーターフロントパークが見えてきます。この公園は、湾に沿って延びる道路を挟んだ公園で、夕方には子どもたちの声が響きます。
私たちは、その日宿泊するホテルに向かうため、ウォーターフロントパークを過ぎたあたりで散策路から離れ、坂道を丘の方向に上って行きました。
しばらく坂道を進むと、イタリア国旗が目立つ通りに行き着きます。この辺りは、ダウンタウンから北側に少し離れた場所にある、リトルイタリーと呼ばれる地域です。ひとつの通りの、数百メートル間を中心として、イタリアレストランやイタリアの食材店などが軒を連ねています。夕方にもなると、この辺りは多くの客で賑わいます。
どうしてメキシコに近いサンディエゴにこのような街ができたのかよく分かりませんが、その昔のスペイン植民地時代の名残りかも知れません。今もそこは、まさにイタリアの街となっています。
※リトルイタリーの街角
オールドタウン
トロリーのグリーンラインでサン・フェ・デポ駅から北に20分ほどのところに、オールドタウンという駅があります。ここには、駅のすぐ前にオールドタウンの歴史公園があり、名前の通り、古き時代のサンディエゴの街の姿を見ることができます。
公園は、縦200m横150mほどの広さで、四方どこからでも入場することができます。もちろん入場料は無料です。
歴史公園を歩いていると、確かにメキシコの趣を感じる建物が並んでいます。土産物店もほとんどがメキシコ関連の商品が並べられていますし、レストランはメキシコ料理。音楽も心地よいラテンミュージックです。
もともとカリフォルニア州自体、幾つかの南西部の州と同様メキシコの統治下にあったので、19世紀前半のサンディエゴはまさにメキシコそのものだったのでしょう。
※左、トロリーの駅から見た歴史公園。右、歴史公園内の様子。
オールドタウンは、例えば、昔の町の醸造所や裁判所、輸入業の店などが昔のままの雰囲気を残して並んでいます。民家風の建物もありますし、農家なども見受けられます。そして、それらの建物の中は、土産物や工芸品などの店舗、資料館、レストランなどとなっています。
アメリカにいながら、メキシコの雰囲気が思う存分味わえる公園でした。
※左、農家の様子。右、手作りの民芸品のお店。
サンディエゴを後にして
私たちは、2泊3日の行程でサンディエゴを訪れました。本来、リゾートの街という印象が強いカリフォルニア南部の都市ですが、そこには様々な顔がありました。
特に、メキシコとの関りは印象的で、普通に国境を往来する人々の姿を見ていると、国同士の深刻な問題があるにせよ、そこに生活があり、家族があり、交流があるという日常を感じることができました。
サンディエゴ訪問から1か月後、私たちは空路メキシコに向かうことになります。*2サンイシドロの国境からメキシコを眺望したことが、メキシコ訪問に向かわせた理由の一つだったように思います。
*1:後に孫から教わりました。コミック・ブック・コンベンションと言うもので、サンディエゴが発祥のようです。どんな催しがあるのか興味津々でコンベンションセンターを訪れましたが、事前に入手が必要なチケットがないと入れないとのこと。結局、イベントの内容は全くわかりませんでした。ただ、この近辺にはコスプレの人たちが異様にたくさん集っていて、熱気ムンムンです。
*2:メキシコについては、「気まま旅のスケッチ(初回~4)」をご覧いただければと思います。