旅素描~たびのスケッチ

気ままな旅のブログです。目に写る風景や歴史の跡を描ければと思います。

東海道

歩き旅のスケッチ[東海道]120・・・総集編6(最終回)

街道の風景 今回で、東海道の歩き旅は、最終回を迎えます。これまで、草津追分を起点として、江戸日本橋に至るまで、街道の風景や見どころなどを紹介させて頂きました。そして、直近の数回は、特筆すべきスポットに焦点を当てた総集編。宿場町や峠など、幾つ…

歩き旅のスケッチ[東海道]119・・・総集編5(街道筋)

街道の名残 東海道は、今から150年以上も前の道。この間に、鉄道や自動車などが普及して、道の様子は、大きく、その姿を変えました。それでも、21世紀に至っても、いまだに、往時の道が残るところは、少なくはありません。 開発の手が、及ばなかった集…

歩き旅のスケッチ[東海道]118・・・総集編4(峠道)

東海道の峠道 峠道は、その規模にもよりますが、一般的には厳しい道で、難所と言われるところです。東海道では、箱根峠と鈴鹿峠が有名で、長く続く坂道は、旅人の体力を奪います。それでも、峠を越えると、新しい県に入ったり、異なる景色が広がるなど、達成…

歩き旅のスケッチ[東海道]117・・・総集編3(宿場町)

東海道の宿場町 今回は、宿場町を振り返りたいと思います。中山道を歩いた時は、それこそ、江戸時代にタイムスリップしたような、見事な宿場町が何か所かありました。木曽路にある、妻籠(つまご)や馬籠(まごめ)、奈良井(ならい)の宿場は、その代表格と…

歩き旅のスケッチ[東海道]116・・・総集編2(富士山)

東海道と富士山 東海道の見どころは、なんと言っても富士山です。今回の街道歩きで、始めてその姿を見ることができたのは、浜名湖の辺りから。その後、牧之原の台地から、あるいは、薩埵峠(さったとうげ)から、次第に近づく富士の姿を、目にすることができ…

歩き旅のスケッチ[東海道]115・・・総集編1(街道の風景)

東海道の歩き旅 東海道の歩き旅。最初に訪れることになったのは、愛知県豊橋市にある吉田宿。そこから、静岡県湖西市の新居宿までの行程が、歩き始めの区間です。そこを選んだ理由については、特にはなかったような気がします。何となく、思いつきからだった…

歩き旅のスケッチ[東海道]114・・・日本橋

街道の起終点 江戸時代の交通網の、中心地である江戸日本橋。名高い五街道の、起終点となったところです。日本橋川に架かるこの橋の周辺は、江戸時代には、水運が盛んだったとのことですが、今は、首都高速が水面を覆い、水辺のイメージはありません。 立派…

歩き旅のスケッチ[東海道]113・・・江戸へ

都心の道 品川駅からの街道は、都心の主要道路に沿いながら、最終地点の、江戸日本橋に近づきます。この間は、これまでから、何回か訪れた場所もありますが、詳しい位置関係は分からず仕舞い。駅と目的地の周辺だけを、点として捉えていたため、地点同士のつ…

歩き旅のスケッチ[東海道]112・・・品川宿から品川駅へ

第1番目の宿場町 江戸日本橋を起点とする東海道。京の都、三条大橋までの間を、53か所の宿場町でつなぎます。品川宿は、その第1番目の宿場町。見送る人と別れを惜しみ、あるいは、これから始まる長旅に、気を引き締める旅人もいたでしょう。それぞれの旅…

歩き旅のスケッチ[東海道]111・・・品川宿

品川 東海道の1番目の宿場町は、品川です。私自身、これまでから、数多く足を運んだ品川ですが、それは、駅の周辺だけ。宿場町がどこにあるのか、あまり気にかけなかったような気がします。 それでも、テレビでは時折り紹介される品川宿。いつかは、訪れて…

歩き旅のスケッチ[東海道]110・・・蒲田と大森

大田区 多摩川の六郷橋を渡った先は、東京都大田区です。先ず、六郷の街を歩いて、蒲田、大森へと向かいます。大田区は、蒲田の”田”と、大森の”大”からきた名前。これらの街を歩いた先が、品川の宿場です。 蒲田と言えば、蒲田行進曲を連想される方は、少な…

歩き旅のスケッチ[東海道]109・・・川崎宿と六郷橋

川崎 東京と横浜に挟まれた、細長い区域が川崎市。人口、150万人を擁する、政令指定都市のひとつです。東京とは、多摩川を挟んだ対岸で、東京湾にも面しています。 多摩川の河口の北は、羽田空港の埋め立て地。南側の川崎市の埋立地には、工業地帯が広が…

歩き旅のスケッチ[東海道]108・・・鶴見から川崎宿へ

川崎の宿場町 いよいよ、川崎の宿場です。江戸に向かう直前に、多摩川の川面が行くてを阻み、最後の渡しに臨む場所。旅人の喧騒が、今も伝わってくるような、不思議な空気を感じます。 街道の道筋は、往時のルートと変わらずに、今日を迎えています。関東大…

歩き旅のスケッチ[東海道]107・・・鶴見

横浜から川崎へ 神奈川から先の街道は、最短のルートを辿って、江戸日本橋を目指します。そのために、鶴見から川崎を通って蒲田へと向かう街道は、多摩川の河口に広がる三角州を右に見て、海岸線から、やや内側を進みます。 この先、鶴見川と多摩川の二つの…

歩き旅のスケッチ[東海道]106・・・神奈川宿と歴史の道

歴史の道 神奈川宿は、江戸日本橋から3番目の宿場町。距離にして、およそ28Kmの地点にあたります。早朝に江戸を発った旅人は、昼過ぎから夕刻までには、この宿場に到着し、茶店などで、一息ついたのかも知れません。都から江戸に向かう場合には、あと一息…

歩き旅のスケッチ[東海道]105・・・保土ヶ谷宿から神奈川宿へ

横浜へ 保土ヶ谷の次の宿場は、3番目の神奈川宿。いよいよ、横浜の中心地に近づきます。藤沢からここまでは、三浦半島の付け根に広がる丘陵地帯を通過するため、海からは遠ざかっていた東海道。横浜で、再び、海岸線に近づきます。 その昔、街道は、神奈川…

歩き旅のスケッチ[東海道]104・・・権太坂と保土ヶ谷宿

難所の道 権太坂から保土ヶ谷宿に向かう街道は、上り坂は少なくて、下りの道が中心です。これまで、品濃坂や焼餅坂など、幾つかの坂道を越えてきたため、権太坂の入口では、既に、そこそこの標高に到達しているのです。厳しい坂だと、覚悟していた権太坂。東…

歩き旅のスケッチ[東海道]103・・・武蔵の国へ

国境 相模の国と武蔵の国の境界は、焼餅坂(やきもちざか)を上り切り、有名な権太坂(ごんたざか)に向かう位置。境木(さかいぎ)と呼ばれるこの場所は、京からは、最終の国越えの地点です。一方で、江戸から西に向かう場合は、初めての国境。どちらであっ…

歩き旅のスケッチ[東海道]102・・・戸塚宿から東戸塚へ

武蔵の国へ 相模の国の戸塚宿。次の宿場の保土ヶ谷宿に向かう途中で、街道は、武蔵の国に入ります。戸塚の道は、しばらくは平坦ですが、やがて国境に近づくと、再び丘越えの道に変わります。 繰り返す起伏の道は、次第に、横浜の神奈川宿に近づいて、旅人を…

歩き旅のスケッチ[東海道]101・・・戸塚宿へ

国道と街道 藤沢宿を後にした街道は、上り下りを繰り返す、丘陵地の道に入ります。現在の道筋は、概ね国道1号線に沿った道。交通量が激しくて、往時を偲ぶことはできません。 遊行寺の坂を上った先は、もう、横浜市戸塚区です。複雑な地形を呈する横浜の街…

歩き旅のスケッチ[東海道]100・・・藤沢宿と遊行寺

藤沢あたり 藤沢は、平塚や茅ケ崎と同様に、湘南海岸に面する街の一つです。有名な江の島は、藤沢市の領域にあり、その先の海岸線は、鎌倉、逗子、葉山など、よく知られた地名が続きます。 鎌倉の海辺に広がる、七里ケ浜の海岸線。水辺伝いに線路をつなぐ江…

歩き旅のスケッチ[東海道]99・・・茅ケ崎から藤沢宿へ

茅ケ崎 茅ヶ崎(ちがさき)は、湘南海岸を代表する都市として有名です。サーフィンのメッカとして、また、オシャレな海岸の街として、多くの人が集います。 この茅ヶ崎の海岸線から、1Kmほど内陸側に、JR東海道本線が軌道を延ばし、そのさらに内側に、国道…

歩き旅のスケッチ[東海道]98・・・平塚宿と相模の路

相模路 平塚の宿場を過ぎた後、街道は、茅ヶ崎を経由して藤沢宿に向かいます。この間の道筋は、概ね、整備が進んだ幹線道路。国道1号線を中心に、都市間をつないでいる、主要道路を歩きます。 時折、姿を見せる、松の並木の名残りなど、街道の面影を感じる…

歩き旅のスケッチ[東海道]97・・・大磯宿から平塚宿へ

神奈川の中央部 大磯から先の街道は、次第に、人口集中地域へと向かいます。この先、平塚、茅ケ崎、藤沢は、神奈川県でも有数の市街地を形成している地域です。街並みは、一気に都会の様相を見せ始め、整備された広い道路が続きます。 大磯の次の宿場は、7…

歩き旅のスケッチ[東海道]96・・・大磯宿

松並木と偉人の町 大磯は、松並木が素晴らしいところです。東海道の沿線には、今でも各地に松の並木は残っていますが、大半は、幹線道路ではなく旧道沿い。そんな中でも、ここ大磯は、国道伝いに立派な並木が残っています。 国道の松並木では、三島にある、…

歩き旅のスケッチ[東海道]95・・・大磯宿へ

湘南の奥座敷 相模湾の、風光明媚な海岸線のすぐ側を、大磯に向けて東進します。その後、街道は、三浦半島に延びている山並みを避けながら、やや内陸側に進路を変えて、横浜へと向かいます。そのために、有名な湘南海岸の傍を通る街道は、次の宿場の大磯が、…

歩き旅のスケッチ[東海道]94・・・酒匂川と国府津

相模路 小田原から先の街道は、相模湾のすぐ内側を通っている、国道1号線に沿って進みます。今では、海岸線には、西湘バイパスの自動車道路が延びていて、車で東に向かうには、この道を利用するのが便利です。国道は、整備が進んではいるものの、所々で渋滞…

歩き旅のスケッチ[東海道]93・・・小田原宿

小田原 小田原は城下町として有名ですが、関西人にしてみれば、その位置関係を正しく把握できているかどうかは微妙です。その原因は、点で結ぶ移動手段を主流とする、今日の観光の形態にあるのではないかと思います。そして、もう一つ、小田原の近くには、箱…

歩き旅のスケッチ[東海道]92・・・小田原宿へ

相模路 箱根湯本を過ぎた後、街道は、比較的平坦な道を進みます。これからは、相模の国の名所をつないで、一路、武蔵の国を目指します。先ず訪れるのは東海道53次の9番目の宿場町、小田原です。 小田原は、戦国時代に、北条早雲が治めた城下町。豊臣秀吉…

歩き旅のスケッチ[東海道]91・・・箱根湯本へ

箱根の里 箱根の山の玄関口は、西は三島の初音ケ原の杉並木。反対の東側は、箱根観光の基地である、箱根湯本の温泉町といえるでしょう。この間、およそ25キロの道のりは、三島宿と小田原宿をつないでいる、箱根八里(32キロ)の行程の、最も険しい区間で…