旅素描~たびのスケッチ

気ままな旅のブログです。目に写る風景や歴史の跡を描ければと思います。

出会い旅

出会い旅のスケッチ15・・・下北半島(2)

最果ての地 本州の北の端の下北は、自然が厳しいところです。陸奥湾沿いの、僅かな農地からの収穫と、湾内の水産物が、地域の生活を支えます。平坦地は限られて、山地や崖地が半島の大半を覆っている状況です。 冬の季節は北風が厳しくて、風雪に悩まされる…

出会い旅のスケッチ14・・・下北半島(1)

下北半島 下北は、青森県の北東にある、斧のように突き出した半島です。最北端は西側の大間崎。ここは、北海道の松前より、緯度的には北の位置にあたります。 津軽とともに、気候的には厳しい土地でありながら、人々は、たくましく、新たな時を刻んでいるよ…

出会い旅のスケッチ13・・・津軽半島(5)

太宰治の足跡 今回の「出会い旅のスケッチ」は、津軽半島を巡る旅。太宰治の『津軽』とともに、幾つかの史跡名勝を訪れました。 いよいよ、このシリーズも最終回。太宰治が、若き日に、暮らし訪ねた思い出の地を巡ります。 五所川原 金木から、五所川原の中…

出会い旅のスケッチ12・・・津軽半島(4)

津軽平野 津軽平野の中心は、半島の付け根に位置する五所川原。ここから南に向かったところが、岩木川の上流にある、津軽藩の拠点の街、弘前です。弘前の、少し手前を東に向かうと、青森県の中心地、青森市方面で、五所川原から西に向かうと、日本海沿岸の、…

出会い旅のスケッチ11・・・津軽半島(3)

西津軽 津軽半島の西側は、変化に富んだ風景が特徴です。竜飛岬とその少し南の地域は、険しい崖地が続きます。その後は、高台から、一気に海へと下る道。北日本海の荒波に吸い込まれるようにして、海岸線に下り立ちます。 平地に下りると、小泊という、小さ…

出会い旅のスケッチ10・・・津軽半島(2)

竜飛岬 津軽の旅は、半島の北の端、竜飛岬へと向かいます。本州の最北端は、下北の大間崎。竜飛岬は、位置的には、下北より南にありますが、北の地の裏寂しい風景が、脳裏に浮かんでしまうのは、津軽という、地名の響きがなせる技かも知れません。 津軽とは…

出会い旅のスケッチ9・・・津軽半島(1)

津軽へ 久しぶりの「出会い旅」シリーズです。前回は、アメリカ・カリフォルニア州のベイエリア、オークランドが輩出した小説家、ジャックロンドンに出会う旅。それから2年、今回は一転して、青森の津軽へと向かいます。津軽と言えば、太宰治を抜きにしては…

出会い旅のスケッチ8・・・ジャック・ロンドン

ジャックロンドンの故郷 映画「野生の呼び声」が公開されました。この映画の原作者は、アメリカの作家、ジャック・ロンドン。20世紀の初頭に出版された、同名の小説の映画化です。 ジャック・ロンドンの故郷は、サンフランシスコ近郊の都市、オークランド。…

出会い旅のスケッチ7・・・リルーエットからバンクーバーへ

リルーエットを後に リルーエットでは、念願のミヤザキ・ハウスを訪れることができました。そして、地域の人達が、ドクター・ミヤザキに寄せる思いも、感じとることができました。 ドクター・ミヤザキの功績を後世に伝えるために、この施設は、これからも大…

出会い旅のスケッチ6・・・ドクター・ミヤザキ(後編)

出会いの後 カナダの奥深い山間の町に、今も残る、ミヤザキ・ハウス。地域の人々に愛され、親しまれてきたドクター・ミヤザキの足跡が、末永く後世に引き継がれていくことを願います。 それと同時に、遠い昔に海を渡り、想像もできない困難の中で生き抜かれ…

出会い旅のスケッチ5・・・ドクター・ミヤザキ(中編)

リルーエットにて バンクーバーから、およそ250Km。深い山の中に佇む小さな町、リルーエット。フレーザー川と、針葉樹が広がる山々の恵みを受けて、今も人々の息吹が広がります。 「私は、この町が大好きです」と、笑顔で話してくれたのは、町中のモーテルで…

出会い旅のスケッチ4・・・ドクター・ミヤザキ(前編)

リルーエットの風景 昨年6月*1、バンクーバーを訪れたとき、必ず行ってみたいところがありました。その土地の名前は、リルーエット。バンクーバーの北東に位置し、深い山間に佇む小さな町です。 この町は、20世紀の前半、苦学してカナダで医師となった、宮崎…

出会い旅のスケッチ3・・・小説「石狩川」の風景

トウベツへの想い 学生の頃、「石狩川」 という小説があることは、何かで学んだ気がします。それでも、これまで、その小説に出会ったことはなく、私の記憶からは、はるか彼方に消え去っていました。 ところが昨年の夏、ふとしたことで、この小説に出会うこと…

出会い旅のスケッチ2・・・網走オホーツク(後編)

オホーツク文化 これまで、北海道の歴史や文化について学んだことは、ほとんどありません。学校の歴史の授業でも、江戸期の松前藩の存在や、アイヌ民族の文化など、僅かに触れた程度です。 ましてや、道東のオホーツク海を臨む土地。どんな人が暮らし、どの…

出会い旅のスケッチ1・・・網走オホーツク(前編)

今回から、「出会い旅のスケッチ」です。誰かを想い、何かと巡り合いながら、その地でなければ得ることができない出会いの旅。 このシリーズも、これまでの「気まま旅」や「歩き旅」と同様に、見たまま、感じたままの、旅の様子をお伝えします。 厳寒のまち …